みずたま

心理、勉強、雑記、忘備録etc...

読書で得た「知識」を放置せず血肉化する勉強法-知識を能力化する

優れた知識こそ能力化する

読書をしていると、「目からうろこが落ちる」といった体験をしばしばしますね。でも、その知識、その場で感銘を受けて、そのまま放置してしまうのは非常に勿体ないです。

なぜなら「素晴らしいインプットだ!」と喜んでいる時点では、まだ、単なる知識として、浅く理解しているだけだからです。

その知識をより深く理解する工夫が必須です。知識をしっかりと血肉化し、能力化するべきだからです。せっかく「心躍るような知識」と出会えたのです。「強力な武器」にしてしまわない手はありません。

能力化とは

能力化するとは、「日常生活の改善」や「仕事のパフォーマンス改善」に実際に効果を発揮するレベルまで理解を深めるというこです。

感銘を受けるようなものではありませんが、掛け算の九九は見事に能力化された知識の例と言えます。毎日のように役立つ強力なスキルですよね。

知識を能力化する4つの具体的なノウハウ

1.自分の言葉で表現する方法

単なる知識を自分の言葉で表現するテクニックです。腑に落ちるまで、試行錯誤します。結果、深い理解が、知識を能力化してくれます。

借り物を我が物にする例

「継続は力なり」という知識を獲得したとします(知らん人はいないですが......)。でも知識として知っていても、人生、三日坊主の連続ですよね。例えば、ランニングとか。その原因はこの金言をちゃんと血肉化していないから。

「継続は力なり」なのであれば、当然、重要なのは「継続性の確保」です。つまり継続すれば勝ったも同然です。にもかかわらず、継続を軽視するようなチャレンジをするのは、最悪の選択です。

故に、「継続は力なり」を自分の言葉で心底納得いくまで再表現する(能力化する)と「継続性を維持するためなら、他の全ての要素を犠牲にしても構わない。継続の失敗は無力だから。どんなに小さな進歩でも、継続さえできれば成果に結実する」となります。

例えば、日記。継続最優先で日記に取り組むなら以下のような施策を用いると効果的です。要は継続を妨害する因子はなんであれ捨てる!同時に、継続性を高める工夫や仕組みを考案しておく。

  • 毎日つけなくていい。半年さぼってもいい。
  • 1行でも1単語でも1文字でもいい。
  • スマホのメモ帳を使う。
  • 日記が楽しくなる工夫を最低10個考える(例:絵文字を活用する)。

「そんなにハードルを下げていいの?」と思われがちです。でも継続できなければ、結果は無力です。10日ほど日記をつけても何にもなりません。

半面、どんなにささやかな継続も力(=能力/成果)です。休み休みでも7年日記を書き続ければ、《勝ち=価値》なのです。

2.ハックする方法

ハックとは、物事の性質を分析し、創造的に応用することです。

係留効果とは?

試しに係留効果をハックしてみましょう。

係留効果とは「一番最初に見聞きした情報が、知らず知らずのうちに、思い込み(基準)となり、後の判断に影響する」という心理学用語です。”係留によるヒューリスティックス”とも言います。ヒューリスティックスとは小難しい言い回しですが、要は「直観」のことです。

例えば、新しい職場に入ったとします。面接官や初日に挨拶した上司は非常に好印象でした。この「好印象」が後の判断を狂わす「根拠のない基準」となります。残念ながら、ろくでもない会社でも、「一番最初に見聞きした情報」が十分な根拠もなく「この会社は良い会社」という思い込みを生むので、結果、ブラック企業の餌食になってしまうかもしれません。

係留効果をハックする

ハックとは、物事の性質を分析し、創造的に応用することです。

「係留効果」という知識の性質をよーーーく観察し、創造的に応用することで、知識の能力化を図りましょう。

係留効果の性質にはどんなものがあるでしょう?

  • 最初に接した情報が自動的に基準化する
  • その基準は後の判断に影響を及ぼす
  • ヒューリスティックスはあくまで直観的な思い込み(基準)なので、そこには論理性がない
  • 当の本人は普通、係留効果のせいで不合理な思い込み(基準)を抱いていることに気が付いていない

本人が係留効果に無自覚な以上、当初情報次第で《基準》をコントロールできます。基準を乗っ取ってしまえば、完全には無理ですが、後の判断をも、一定程度、こちらの意図する方向に誘導できますよね。

係留効果を能力化する

例えばブログ記事の「書き出し」に使えそうですね。文章は「書き出し」で決まる。なんて言いますしね。冒頭の1文で本文への期待感を高めるような基準を読者にセットすれば、どんどん読み進めてもらえるかもしれませんね。

 

(例)読書法の記事の冒頭文

「700冊の読書法の本を読んだ僕がエッセンスをお伝えします」

          ↓

この人は読書法に恐ろしく詳しいだろう(根拠のない基準)

          ↓

その後の判断=先を読み進める

 

その他、単純に、「東大式」とか「ハーバードが云々」みたいな本のタイトルも姑息な係留効果の応用ですよね。

3.体験談に落とし込む方法

「物事を手段化すると途端に酷くつまらなくなる」という知識を体験談や思考実験で能力化してみましょう。目標はタスクが無味乾燥にならないよう、何事も「手段」ではなく「それ自体を目的として認識する」能力の獲得です。

思考実験①食事

食事は栄養のための手段にすぎないのでしょうか。美味しいステーキを食べても、一粒の錠剤を服用しても、それが、「同じ栄養価」ならば、手段(=食事=プロセス)は、どちらでもいいのでしょうか。どうも成果が全てとは言い難いですね

4.実験法

要は、得た知識を、とりあえず使いまくって...。

  • そもそもの有効性を確かめる
  • 使いまくって能力化する
まずは検証が先

例えば、「引き寄せの法則(なりたい自分を具体的にイメージするとそれが実現するという法則性)」をとりあえず実験してみれば「使えねぇー」とすぐに分かります。

使いながら能力化する

得た知識:「電話応対はゆっくりしゃべるとうまくいく」

早速、ゆっくりしゃべるようにします。最初は不安だったり、ゆっくりすぎたりします。でも、この知識を使いまくっているうちに、「ベストなゆっくり加減」がわかるように。

実際、僕は営業職のとき、この方法で、テレアポの効率が1.3倍くらいアップしました。

はてなブログ特別お題キャンペーン #学び応援WEEK

はてなブログ特別お題キャンペーン #学び応援WEEK
by ギノ